西日本皮膚科
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研究
酵素外用剤の蛋白分解活性にたいする各種抗菌剤の影響
重見 文雄倉本 昌明花川 寛福原 健佐
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1977 年 39 巻 5 号 p. 761-763

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抄録

酵素外用剤(エレース)はその適応病巣の性質上, よく抗生物質, 消毒剤などと併用される。今回は比較的頻用されると思われる抗生物質, 消毒剤など18剤を選び, エレースのフィブリン分解活性にたいする薬剤による影響をフィブリンプレート法で検討した。選んだ10種の抗生物質のうち, ゲンタシンは比較的強い線溶抑制作用がみられ, パニマイシン, クロロマイセチンゾルにもわずかに抑制作用がみられた。消毒剤ではイソジンを加えると, エレースの線溶活性はまつたく認められず, カメレオン水にも抑制作用がみられた。しかしリラシリン, ポリミキシンB, ビクシリン, カナマイシン, オロナインKなどは逆にエレースの線溶活性を増強した。

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© 1977 日本皮膚科学会西部支部
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