西日本皮膚科
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症例
クリオグロブリン血症性壊疽をともなつたIgG-κ型骨髄腫
成田 博実緒方 克己石井 芳満井上 勝平
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1979 年 41 巻 4 号 p. 647-654

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抄録

クリオグロブリン血症性壊疽をともなつたIgG-κ型骨髄腫の63才女子例を報告し, クリオグロブリンの検索を中心に基礎疾患, 皮膚症状について考察を加えた。激痛をともなう広範な壊疽の出現を3回みたほか, 分枝状皮斑, 有痛性紫斑, 鼻出血, 四肢のしびれ感, 聴力消失などの多彩な臨床症状が認められた。検査成績では, 赤沈亢進 (室温では判定不能), 血圧上昇, 貧血, 連銭形成, IgG-κ型M成分, IgG-κ型クリオグロブリン, IgG以外の免疫グロブリンの減少, 骨髄中の異型形質細胞の増加, 尿中κ型Bence Jones蛋白などを認めた。特異所見として, 好中球内にクリオグロブリンと思われる物質の貪食像が観察された。

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© 1979 日本皮膚科学会西部支部
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