西日本皮膚科
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症例
いわゆるMulticentric Pigmented Bowen’s Disease
丸尾 充大瀬 千年安野 洋一中安 清
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1980 年 42 巻 3 号 p. 419-423

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抄録

36才男子の陰茎包皮に生じたmulticentric pigmented Bowen’s diseaseの1例を報告した。約2ヵ月前から陰茎包皮に粟粒∼米粒大の黒褐色扁平丘疹が生じ徐々に数がふえ, 一部は線状に融合してきた。梅毒血清反応は陰性で単純疱疹ウイルスに対する抗体価は4倍以下であつた。組織学的には典型的なボーエン病の像であつた。治療は行なわずに経過観察しているが, 初診時より約3年たつた現在, 皮疹の状態はほとんど変化ない。また集計しえた本邦例19例について年令·性·経過などについて統計的観察を加えた。

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© 1980 日本皮膚科学会西部支部
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