西日本皮膚科
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症例
真正皮膚結核の3例
畑 陽子高岩 堯
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1980 年 42 巻 5 号 p. 819-821

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抄録

約1年間に3例の真正皮膚結核を経験したので報告した。2例は臨床, 組織所見より容易に診断が確定した。しかし1例は臨床所見からは壊疽性膿皮症が疑われ, 組織所見も非特異的であつたため結核菌が培養されるまで皮膚結核は疑わず, ステロイドの内服治療を行なつた。約6ヵ月後培養結核菌の同定により皮膚腺病と診断し, 抗結核剤投与を開始したが, その後病巣部はすみやかに瘢痕治癒した。最近結核患者が減少するに伴ない皮膚結核をみる機会も減つているが, 的確, 迅速な発見のためには菌培養その他検査の労を惜しまぬ必要性を強調した。

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© 1980 日本皮膚科学会西部支部
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