西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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協賛論文
実験的アレルギー性接触皮膚炎発現に影響をおよぼす因子について
地土井 襄璽山本 昇壮高垣 謙二山崎 正博大畑 力望月 輝三
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ジャーナル 認証あり

1981 年 43 巻 Suppl 号 p. 1164-1170

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抄録

感作から皮膚炎発現までの一連の経過を刺激するものとして, cyclophos phamide投与を, 全身状態に動揺を与えるものとしてビタミンB2の欠乏および負荷をとりあげ, それらのアレルギー性接触皮膚炎発現におよぼす影響を病理組織学的に調べた。その結果, 感作前にcyclophosphamideを投与すると皮膚炎の増強をみるが, 感作と同時に, および惹起前に投与した場合には抑制された。また, ビタミンB2の欠乏時にはより強い炎症が長く続くが, 負荷時には軽微であつた。以上より, アレルギー性接触皮膚炎発現に関しては, その免疫学的経過に刺激を与えることのみならず, 全身的な栄養状態も関与するとの結論を得た。

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© 1981 日本皮膚科学会西部支部
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