西日本皮膚科
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教室記念論文
九大皮膚科75年間の真菌症の統計
真崎 治行宮岡 達也本房 昭三
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1981 年 43 巻 Suppl 号 p. 952-961

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抄録

九大皮膚科開講以来75年間の真菌症の続計を行なつた。75年間の外来患者総数292,047人のうち, 真菌症患者は20,571人(7.04%)で, その内訳は白癬16,432人(79.10%), 癜風2,525人(12.15%), カンジダ症1,612人(7.76%), その他の浅在性真菌症114人(0.55%), 深在性真菌症92人(0.44%)であつた。手·足白癬は白癬のなかではもつとも多い病型で白癬の45.8%を占め, 近年増加値向にある。カンジダ症は1972年以来激増していたが, ここ2, 3年は減少している。深在性真菌症のなかではスポロトリコーシスがもつとも多く69.6%を占め, 増加傾向にある。アクチノミコーシスは1966年以来わずかに1例が見られたのみだが, クロモミコーシスは1967年以来5例が観察された。

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© 1981 日本皮膚科学会西部支部
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