西日本皮膚科
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研究
外用コルチコステロイド経皮吸収による副腎皮質機能抑制の検討
—0.025% Budesonide軟膏単純塗布の場合—
阿曽 三樹藪田 良子中山 英俊田中 敬子川口 俊夫三原 基之島雄 周平河本 裕子
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1982 年 44 巻 1 号 p. 69-74

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抄録

種々の皮膚疾患患者5例に0.025% budesonide軟膏20∼60g/dayを単純塗布し, 血清11-OHCS値, 尿中17-OHCS値, 末梢好酸球数および血糖値を測定し, つぎの結果をえた。
1) 血清11-OHCS値は40∼60g/day塗布例で著明に低下した。
2) 尿中17-OHCS値は30g/day塗布例で低下した。
3) 末梢好酸球数は20∼60g/day塗布例で減少した。
4) 血糖値は20g/day塗布例で上昇した。
5) 臨床的に4例で著効を認めたが, 1例で無効であつた。臨床的効果は優れた外用剤であると考えられた。
6) 0.025% budesonide軟膏は臨床効果, 副腎皮質機能抑制ともに比較的強い部類のコルチコイド外用剤で, 0.1% diflucortolone valerate軟膏にほぼ近いと考えられた。

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© 1982 日本皮膚科学会西部支部
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