西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
Gianotti病の1例
—本邦散発例のHBsAg Subtypeに関する検討—
高路 修功野 泰三沼田 恒実木村 勇
著者情報
ジャーナル 認証あり

1982 年 44 巻 4 号 p. 565-569

詳細
抄録

Gianotti病の1例を報告した。自験例は1才女児で, 典型的な扁平紅色丘疹を顔面, 四肢ならびに躯幹にも認め, 表在リンパ節腫大と肝腫大, 血清HBsAg陽性所見などより, Gianotti病と診断した。HBsAg subtypeはadrであつた。また本邦における自験例を含めた散発例についてHBsAg subtypeに関しての若干の検討を加え, 従来, 本症ではaywが多いとされていたが, それは多症例を有する1流行例によるもので, われわれの調べた範囲の散発例ではadw, adrが92%を占めているという結果を得た。

著者関連情報
© 1982 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top