1982 年 44 巻 5 号 p. 848-852
PSS 22例, MCTD 1例, generalized morphea 3例計26例にエラスターゼを使用した。効果判定までの平均投与期間は1年3ヵ月で, 臨床所見の軽快が4例にみられ, その他の例でも進行はみられず, 有効と思われた。副作用は軽微であり, 長期投与を必要とする本症の治療には使いやすい薬剤であると思われた。エラスターゼの作用機序について文献的に考察した。同時に行つた膵機能検査で, GTTの異常が高率にみられたが, エラスターゼによる治療成績と膵機能検査の結果の間に有意と思われる関係はみられなかつた。