西日本皮膚科
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研究
ハトムギのウイルス性疣贅に対する実験的臨床的研究 (第1報)
—ハトムギ熱水抽出エキスの細胞傷害作用—
安田 和正
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1983 年 45 巻 2 号 p. 203-209

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抄録

1) 今回われわれはハトムギの果皮と種皮を熱水抽出し, 凍結乾燥後生理食塩水にて溶解し, 同エキスを使用したperipheral blood lymphocyteおよびTCGF growth T-cellをtargetとするdirect cytotoxicity testで, これらの細胞を直接傷害した。
2) 同エキスを使用したTCGF growth T-cell, CEM, RPMI-1788, Flow 1000, G 561に対する細胞増殖抑制試験を試みたところ, いずれの細胞も濃度依存性に細胞増殖の抑制がみとめられ, またTCGF growth T-cell, CEM>RPMI-1788≫G 561≫Flow 1000の順で抑制に差がみられた。
3) 同エキスの(i) interferon inducerとしての作用, (ii) natural killer活性およびcultured spontaneous cell mediated cytotoxicity活性の上昇, (iii) 抗細菌および抗真菌作用を調べたがすべて陰性であつた。

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© 1983 日本皮膚科学会西部支部
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