1983 年 45 巻 2 号 p. 253-256
慢性蕁麻疹患者20例に対し, 非特異的変調療法としてヒスタミン加ヒト免疫グロブリン(リノビン)の高濃度製剤を用い, その臨床効果の有用性, および副作用について検討した。きわめて有用6例, 有用4例, やや有用7例, どちらともいえない2例, 好ましくない1例で, 有用以上を有用率とすると50%, やや有用以上を有用率とすると85%のすぐれた成績をえた。副作用についてはすべての症例においてみられなかつた。これらの結果より, 慢性蕁麻疹患者に対する非特異的変調療法としてリノビンの高濃度製剤は有用な薬剤であると考えられる。