西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
広汎な血行性転移を来した熱傷瘢痕癌
長野 博章武藤 公一郎城野 昌義荒尾 龍喜
著者情報
ジャーナル 認証あり

1983 年 45 巻 3 号 p. 397-402

詳細
抄録

5才時に右下肢に熱傷をうけ, 35年後に瘢痕部より有棘細胞癌が発生した40才男子例を報告した。きわめて早期よりリンパ行性, ならびに血行性転移巣を形成した。末期に著明な高Ca血症および顆粒球増多症を呈した。ホルモン産生腫瘍が示唆されたが血清, 尿での副甲状腺ホルモン, colony stimulating factorは有意の上昇は示さなかつた。各種治療に対し抵抗性で死の転帰をとつた。

著者関連情報
© 1983 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top