西日本皮膚科
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治療
外用アルミニウムクロロヒドロキシアラントイネート散剤(ISP)の使用経験
野波 英一郎井上 由紀子堀江 直茂下妻 道郎
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1983 年 45 巻 3 号 p. 460-463

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抄録

アラントインの誘導体であるアルミニウムクロロヒドロキシアラントイネートを主剤とした外用散剤(ISP)を24例の熱傷, 外傷, その他の疾患による糜爛·潰瘍を有する患者に投与し, 著効12例, 有効12例という有効性の高い治療成績が得られた。そのうち, 他の薬剤による前治療で効果がみられなかつた7症例において本剤投与に切りかえた結果, 抗生物質含有軟膏よりも優れたものが4例, エレース軟膏よりも優れたものが2例, 硼酸亜鉛華軟膏より優れたものが1例であり, 本剤の有用性が証明された。副作用は1例に投与直後に一過性のピリピリとした軽い刺激感が認められたが, 以後発現せず, 継続投与できた。ISPは乾燥作用を有する粉末形態の外用剤で, 今回われわれが治験を行つた軽症∼中等症の表皮再生能力の旺盛な病巣には優れた治療効果を示した。したがつて症例を選べば日常診療上, 使用しやすい外用散剤と言える。

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© 1983 日本皮膚科学会西部支部
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