西日本皮膚科
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治療
尋常疣贅に対するヒト線維芽細胞インターフェロンの局所内投与
—二重盲検試験による臨床効果の検討—
東レ·インターフェロン疣贅研究班
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1983 年 45 巻 5 号 p. 850-855

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抄録

尋常疣贅に対するヒト線維芽細胞インターフェロン(human interferon-β: 以下IFNと略す)局所内投与の臨床的有用性と安全性を, placeboを対照薬剤とし, 両側の同じ部位に尋常疣贅を有する患者の左右それぞれ1個ずつの疣贅を対象として二重盲検法により検討した。解析対象例は64例で, IFN投与側の疣贅では81.3%が治癒もしくは著明に縮小したのに対して, 対照側の有効率は17.2%にすぎず, 統計的にIFN局所内投与の有用性が明確に証明された(P<0.001)。注射局所の発赤, そう痒感などの反応以外に副作用は認められなかつた。

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© 1983 日本皮膚科学会西部支部
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