西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
治療
Ketoconazoleの表在性真菌症に対する臨床効果
笠井 達也櫻井 学
著者情報
ジャーナル 認証あり

1983 年 45 巻 5 号 p. 876-882

詳細
抄録

経口投与によつて抗真菌効果を示すKW-1414 (ketoconazole)を13例の表在性真菌症に用い, 優れた臨床効果を示したので, その概略を報告した。試験対象とした症例の内訳は, カンジダ性爪炎4例, 非定型皮膚カンジダ症, カンジダ性外陰膣炎, 鵞口瘡·口角炎併存例各1例, 爪白癬3例, 手白癬, 体部白癬ならびに癜風各1例である。年令は5才から73才にわたり, 男女比は4:9である。KW-1414の1日投与量は成人では200mgを朝1回に服用するのを基準とし, 小児および難治例では適宜増減した。爪以外の罹患例では, 投与日数は14∼42日で, 平均24.8日, 爪カンジダ症では83∼270日, 爪白癬では78日で中止した例以外は200日以上投与した。その結果, カンジダ症は全例治癒ないし著効, 白癬は治癒2例, 著効, 有効, やや有効各1例, 癜風の1例は有効であつた。有効以上の有効率は92.3%, 有用率は100%である。症例の大半が, 従来の治療に抵抗し, 長期間症状の存続していた症例であつたことを考慮すると, 本剤は誠に優れた内服用抗真菌剤と考えられる。副作用としては, 1例に下肢のだるさ(1日200mg), さらに増量時にめまいがみられたが, 中止により消失した。さらに1例にGPT, GOTの軽度上昇がみられた。

著者関連情報
© 1983 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top