西日本皮膚科
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症例
掌蹠点状角化症
竹中 緑島雄 周平井上 多栄子
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1984 年 46 巻 1 号 p. 316-321

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抄録

症例は66才男子。40才頃発症。両手掌, 足蹠前, 全指趾腹に1∼5mm径の黄色角化性小丘疹が多発し, 小さいものは掌指紋に沿う配列をしていた。手背, 爪, 足背には異常なく, 局所多汗や角膜混濁もみられなかつた。組織像では, 著明な過角化塊があり, 下方の表皮は陥凹し, 顆粒層の増生を軽度に認めた。連続切片でも不全角化はみとめられなかつた。Aromatic retinoid, etretinate(Ro 10-9359)50mg/day内服にて, 小丘疹は脱落し, 肥厚した角層が葉状に剥脱してきた。内服2ヵ月後, 角化塊はほとんど脱落した。しかし皮膚萎縮が著明なため9.5週で内服を中止し, 維持量内服までに至つていない。なお, 本症例は, 弟(63才), 三男(31才)にも掌蹠点状角化症をみとめたが, 弟と三男には治療を施行しなかつた。

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© 1984 日本皮膚科学会西部支部
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