西日本皮膚科
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症例
有棘細胞癌と多発性基底細胞癌が合併した重複癌
松永 若利長野 博章荒尾 龍喜
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1985 年 47 巻 4 号 p. 644-648

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抄録

67才男子。右耳介上縁後面の腫瘤を主訴に来院。全身皮膚を精査したところ, 右耳介前面, 上背部, 右前腕に黒色扁平腫瘤が認められた。組織学的には, 右耳介上縁後面の腫瘤は棘融解型SCC, 右耳介前面の腫瘤は充実型BCC, 上背部, 右前腕の腫瘤はともに表在型BCCであつた。一見正常と思われる皮膚に皮膚悪性腫瘍が重複, 多発する例は比較的稀れであるが, 自験例は約50年間漁師として生活し, これまで大量の日光曝射を受けたことが考慮される。また, 文献的にも棘融解型SCCは日光による皮膚障害と密接に関連する腫瘍と考えられており, 自験例における皮膚悪性腫瘍多発の要因としては, 大量の日光曝射が関与するものと推察した。

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© 1985 日本皮膚科学会西部支部
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