西日本皮膚科
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症例
放射線照射後穿孔病変をきたしたいわゆる混合癌
末永 義則中山 管一郎白石 正憲嘉多山 直人
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1985 年 47 巻 6 号 p. 1060-1065

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抄録

78才男子。9年前右耳介の基底細胞癌のため某病院で切除およびデルモパン照射をうけ治癒した。1年前再発したので焼灼してもらつたが, 4ヵ月前から潰瘍を形成, 耳介の穿孔をきたした。治療は切除後double transposition plastyによる植皮を行い, 2年後の現在再発はない。組織学的に, 初診時の生検標本では基底細胞癌であつたが, 手術標本において基底細胞癌に隣接して有棘細胞癌を認めた。すなわち基底細胞癌治療後の慢性放射線皮膚炎に発生したいわゆる混合癌mixed carcinomaであつた。本症例の診断と治療を中心に報告するとともに, 放射線照射により発生した変形癌metatypical carcinomaの本邦報告について文献的考察を加えた。

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© 1985 日本皮膚科学会西部支部
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