西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
研究
接触過敏症におけるランゲルハンス細胞の役割
—Tape Strippingによる検討—
岡 大介
著者情報
ジャーナル 認証あり

1985 年 47 巻 6 号 p. 1074-1079

詳細
抄録

1. JY-1モルモットの耳介にDNCBを塗布し3時間後に採取した皮膚から調製した表皮浮遊細胞(DNP-EC)を同系モルモットの耳介に皮内注射するとDNCBに対する接触過敏症(CS)は成立するが, 注射部位の皮膚をセロハンテープでstrippingしておくと感作の率, 程度とも減じた。しかしDNP-ECに同系モルモットの腹腔マクロファージ(PM)を加えることによりCSは再び成立した。この成績よりstrippingは真皮のマクロファージ系の免疫学的機能を抑制するものと推測される。
2. PMのかわりに同系モルモット正常表皮細胞(EC)をDNP-ECに加えてstrippingした皮膚に投与しても同様の結果が得られた。加えるECをあらかじめ抗Ia抗体と補体で処理するとCSの成立は抑制された。またJY-1とIa抗原が共通するstrain 13モルモットから得たECを加えると感作は回復したが, 共通の組織適合性抗原をもたないstrain 2のECは効果がなかつた。
3. Strippingを行いCSの成立が抑制された動物にDNCBを塗布して再感作を試みたところ, 感作の成立は弱く, 免疫学的寛容の誘導がみられた。
以上の実験成績から, DNCBと表皮細胞のin vivoでの結合物をIa陽性表皮細胞(ランゲルハンス細胞)が免疫学的に処理して免疫担当細胞に提示し, その結果CSが成立する経路の存在が推測された。

著者関連情報
© 1985 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top