西日本皮膚科
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症例
動脈内に生じたIntravascular Papillary Endothelial Hyperplasia
豊島 弘行藤田 和夫広瀬 寮二堀 真吉田 彦太郎
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1986 年 48 巻 1 号 p. 13-17

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抄録

51才女子の左第3指指腹部に発生したintravascular papillary endothelial hyperplasiaの1例を報告した。臨床的には軽度の圧痛を伴う小豆大の皮下腫瘤として発症した。組織学的には真皮中層に壁構造を有する類円形の腫瘍塊が数個隣接して存在するのが認められた。壁構造には, Weigert染色陽性のよく発達した内弾力板および豊富な弾力線維を有し, 動脈壁の構造を示す部分がみられた。内腔面に位置する細胞成分は毛細血管様の管腔構造を形成し, capillary hemangiomaの像を示した。動脈壁様構造とその内腔にみられるcapillary hemangiomaの間には器質化した血栓がみとめられた。以上の所見より, 真皮の小動脈と思われる管腔内に血栓が生じ, その後recanalizationがおこつたために毛細血管の新生が生じたと考えられた。なお, 動脈内に発生した本症は稀有である。

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© 1986 日本皮膚科学会西部支部
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