西日本皮膚科
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症例
長い経過をたどつたEpithelioid Sarcoma
豊島 弘行赤星 吉徳堀 真吉田 彦太郎
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1987 年 49 巻 1 号 p. 17-23

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抄録

30才男子の右足関節伸側に初発し, 同部での再発, 頭皮·肺への転移をきたしながら22年間を経過したepithelioid sarcomaの1例(現在も生存中)を報告した。病理組織学的には線維芽細胞様, 類上皮細胞様の腫瘍細胞と線維性結合組織の増生, 病巣中心部の壊死性変化などをみとめる。いずれの腫瘍細胞にも核の大小不同, 異型性がみられた。電顕的に線維芽細胞様細胞では核·細胞質ともに紡錘形を示し, 多数の発達した粗面小胞体を有していた。類上皮細胞様の細胞にはデスモソームがなく, よく発達した細胞質突起でたがいに接合し, 管腔様構造の形成が認められた。これらの所見は本症が滑膜組織へ向かつて分化した間葉系細胞の腫瘍であることを示唆するものと思われる。本症の治療にあたつては, 発病初期の正確な病理診断と, 積極的な外科的治療が必要と思われた。

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© 1987 日本皮膚科学会西部支部
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