西日本皮膚科
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症例
慢性関節リウマチと薬剤性アナフィラクトイド紫斑, 腎炎および胸膜炎の合併例
大坪 東彦成沢 寛本房 昭三幸田 弘
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1987 年 49 巻 1 号 p. 35-39

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抄録

慢性関節リウマチ患者で細菌性肺炎を疑われ抗生剤使用後, アナフィラクトイド紫斑, 腎炎および胸膜炎を合併した66才女子の症例を報告した。紫斑が両下肢を中心として出現するとともに, 発熱, 関節症状の増悪, 皮下結節の出現, 尿潜血強陽性, 胸膜炎の出現など多彩な症状をきたした。なお, 生検を施行した紫斑および皮下結節においては, いずれも組織学的に血管炎の像が認められ, 腎生検ではIgA腎炎の所見が認められた。薬剤投与を起点として皮疹の出現がみられ, 同時に原疾患の増悪ならびに多臓器病変を呈し診断に苦慮した。治療経過からみても本来の意味での薬疹とはやや趣きが異なり, また, 種々の興味ある所見がみられた。

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© 1987 日本皮膚科学会西部支部
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