西日本皮膚科
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ラウンドテーブルディスカッション
—農村と皮膚—
II. 蚊と皮膚
蚊刺症
—とくに過敏性蚊刺症について—
末永 義則
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1987 年 49 巻 2 号 p. 252-259

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抄録

蚊刺症は臨床的に蕁麻疹型, 痒疹型, 過敏症型, 致死型の4型に分けることができる。蕁麻疹型と痒疹型はごくありふれた病型であるが, 過敏症型と致死型はかなりまれなものである。本邦において, 過敏性蚊刺症の報告は現在まで27例あり, そのうち死亡例は11例である。死因の大部分は悪性組織球症に由来するものであつた。今回, 軽症型蚊刺症2例と過敏性蚊刺症3例を報告した。過敏性蚊刺症は組織学的にはArthus型血管炎の像を示した。37才女子の成人発症例の経過はきわめて良好であつた。死亡した2例のうち, 18才女子例は腎不全によるものであつたが, 剖検時の組織検査で肝, 脾, 腎などに組織球系の悪性腫瘍細胞の浸潤が認められた。23才女子例は初診時すでに右下腿に腫瘍性病変があり, 組織学的に悪性組織球症であり, 種々の治療にもかかわらず死亡した。

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© 1987 日本皮膚科学会西部支部
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