西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
老人性面皰を伴つた眼瞼黄色腫
藤田 優白井 みどり
著者情報
ジャーナル 認証あり

1988 年 50 巻 2 号 p. 223-226

詳細
抄録

86才女子。両側上眼瞼内側に黄色斑, 黄色丘疹および面皰が集簇して発生した。組織学的に検討したところ右上眼瞼では眼瞼黄色腫と老人性面皰が相接して存在しており, 左上眼瞼では膠原線維の好塩基変性を伴う面皰の像で, 周囲にはリンパ球, 組織球, 巨細胞に混じて泡沫細胞様細胞の浸潤を認めた。両疾患の合併例を文献的に調べ, その因果関係について考察し, さらにdystrophic xanthomaの文献を紹介した。これらのことから自験例の眼瞼黄色腫はdystrophic xanthomaとして生じたのではないかと推測した。

著者関連情報
© 1988 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top