51 巻 (1989) 1 号 p. 146-149
熱傷ならびに外傷性潰瘍治癒後の患者に対してトラニラストを投与した結果, 27例中10例にやや有効以上の臨床的評価を得ることができ, その有効率は37%であつた。とくに, 本剤は肥厚性瘢痕形成以前の症例に対して有効であつたことから, 予防的投与の方が効果的であるという結果を得た。肥厚性瘢痕に対するトラニラストの臨床効果を説明するために, その種々の薬理作用のうち肥満細胞脱顆粒抑制作用が最も注目されているが, 他の作用も肥厚性瘢痕形成に抑制的であることが予想でき, この点についても論じた。