51 巻 (1989) 3 号 p. 455-463
母斑性基底細胞癌症候群(nevoid basal cell carcinoma syndrome, NBCS)の5症例(50才男子, 52才女子, 40才女子, 47才女子, 17才女子, 内3症例は家族例)を報告, 初診以来6年の経過を述べた。NBCSの本邦例はこれまで137症例(男子70, 女子67), 家族例は37家系の58症例である。症候別に主徴候では多発性顎嚢胞が83.2%と最も多く, 次いで掌蹠pit(50.4%)以下NBCS腫瘍と大脳鎌石灰化(48.2%), 両眼隔離46.6%, トルコ鞍bridging44.5%, 肋骨異常41.6%であつた。幼小児期のmedulloblastomaが3症例, NBCSの癌化, 転移死亡例3症例がある。