西日本皮膚科
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研究
In Vitroにおける皮膚角層の非酵素的糖化におよぼすAspirinの影響
末木 博彦野崎 重之藤澤 龍一青木 公子黒岩 幸雄
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1989 年 51 巻 4 号 p. 731-734

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抄録

In vitroにおける皮膚角層の非酵素的糖化度(furosine値)におよぼすaspirinとsalicylic acidの影響を検討した。(1)リン酸緩衝液, (2)50mM glucose添加リン酸緩衝液, (3)50mM glucose, 10mM aspirin添加リン酸緩衝液, (4)50mM glucose, 20mM aspirin添加リン酸緩衝液, (5)50mM glucose, 10mM salicylic acid添加リン酸緩衝液, (6)50mM glucose, 20mM salicylic acid添加リン酸緩衝液にそれぞれ健康人足底より採取した細切角層を30mg/1.5mlの割合で加え, 37℃5日間非酵素的糖化を行つた。洗浄, 風乾後(1)∼(6)群の非酵素的糖化度(furosine値)をHPLCにより測定した。その結果(4)群の20mM aspirin添加群のみで有意の非酵素的糖化抑制作用を認めた(P<0.05)。Salicylic acidでは非酵素的糖化抑制作用は認められなかつた。これらの結果はaspirinのacetyl基により蛋白質のε-amino基がacetyl化され, glucoseの結合が阻害されるとの仮説を支持すると考えられた。

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© 1989 日本皮膚科学会西部支部
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