西日本皮膚科
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研究
尋常性疣贅に対するグルタールアルデヒド療法の治療効果
宿輪 哲生広瀬 寮二山本 憲嗣堀 真
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1989 年 51 巻 4 号 p. 739-744

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抄録

ウイルスに対する固定作用や消毒作用があるといわれる20%グルタールアルデヒド溶液を尋常性疣贅の治療に使用し, その有用性について従来の液体窒素凍結療法と比較検討した。その結果, グルタールアルデヒド療法を行つた尋常性疣贅15例のうち8例(53.3%)は瘢痕, 色素沈着を残さず治癒した。また, 角質増殖の著明な尋常性疣贅6例にはサリチル酸絆創膏を貼布し, 角層を切除後20%グルタールアルデヒド溶液を滴下したところ, 5例(83.3%)に疣贅の消失を認めた。本法による重篤な副作用はみられなかつた。一方, 液体窒素凍結療法では35例のうち疣贅の消失を認めたものは9例(26.7%)であつた。尋常性疣贅に対してグルタールアルデヒド療法は試みる価値のある治療法であると思われた。

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© 1989 日本皮膚科学会西部支部
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