西日本皮膚科
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治療
成人型アトピー性皮膚炎に対する抗アレルギー剤の有用性の検討
—ステロイド外用剤単独とオキサトミド併用の比較試験—
成人型アトピー性皮膚炎研究会
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1989 年 51 巻 5 号 p. 995-1002

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抄録

成人型アトピー性皮膚炎に対する抗アレルギー剤の有用性を検討するために, ステロイド外用剤0.12%吉草酸ベタメタゾン単独群と0.1%酪酸ヒドロコルチゾンと抗アレルギー剤オキサトミド併用群の比較試験を行つた。結果は下記の通りであつた。
1) 併用群は, 単独群に比べ有意に高い改善度, 有用性を示した。
2) とくに, そう痒に対しては併用群が有意に高い改善を示し, また, 掻破痕や紅斑などの皮膚所見に対しても高い効果が認められた。
3) 併用による副作用のほとんどが眠気であつた。頻度は低く程度も中等度以下であり, 併用療法を進める上で問題とはならなかつた。
以上の結果から, 外用ステロイド剤に抗アレルギー剤オキサトミドを併用することは, そう痒や皮膚所見の改善にすぐれ, また, 外用ステロイド剤の薬効ランクや減量などその選択域を広げることを可能にするので, 有用性の高い治療法であると考えられる。

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© 1989 日本皮膚科学会西部支部
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