西日本皮膚科
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症例
異型青色母斑(川村)第3型
 
宿輪 哲生堀 真高木 博徳
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1989 年 51 巻 6 号 p. 1123-1128

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抄録

15才女子。7才ごろ胸部に黒色結節が出現し, 徐々に増大した。皮疹は径8mmのドーム状に隆起する硬い黒色結節で, 自覚症はなく, 可動性は良好であつた。組織学的には真皮上層から中層にかけてメラニン顆粒を充満する紡錐形の細胞の散在を認めた。また, 真皮深層では膠原線維の束状ないし渦巻き状に増殖する像が認められた。そこにはメラニン顆粒を含有する細胞や弾性線維はみられなかつた。電顕的には真皮上層に散在する細胞の細胞質にstage IIないしIIIの未熟なmelanosomeをもつ真皮メラノサイトが認められた。以上の所見から, 本症例は青色母斑に線維腫を合併した異型青色母斑(川村)の第3型と考えられた。

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© 1989 日本皮膚科学会西部支部
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