52 巻 (1990) 5 号 p. 911-916
13歳男子。昭和55年4月右頬部に種痘様水疱症様皮疹を生じ, 次第に顔面全体次いで四肢にも拡大し, 昭和62年4月の時点で「血管炎を主体とするリンパ腫様丘疹症」と考えた1例を報告した。皮疹は軽度のそう痒を伴う米粒大から小豆大の皮下硬結に始まり, 増大とともに中心部は潰瘍化し瘢痕を残して治癒し, 出現, 消退を繰り返す。日光との関係は明らかでなく, 紫外線照射でも誘発できず, 時に発熱をみる以外全身症状はない。PPD陰性で, 腹部CTにて軽度肝脾腫大を認める。病理組織所見では, 軽度の異型性を有するリンパ球様細胞からなる比較的密な細胞浸潤を真皮, 皮下に認める。また, 肉芽腫性血管炎の像も認めた。Predonisoloneとcyclophosphamide投与により, 皮疹は改善傾向を示し現在経過観察中である。