西日本皮膚科
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症例
Overlap症候群(慢性関節リウマチ, Sjögren症候群, 多発性筋炎)の1例
豊島 弘行青柳 孝彦前田 謙而
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1992 年 54 巻 1 号 p. 12-15

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抄録

53歳男子に生じた慢性関節リウマチ(RA), Sjögren症候群(SjS)および多発性筋炎(PM)の合併したoverlap症候群の1例を報告した。両下腿, 両掌蹠の紫斑, びらん, 痂皮を主徴とし, 関節痛, 筋肉痛, 筋力低下があるが, 眼, 口腔内の乾燥症状はない。RAテスト, RAHA陽性, 抗核抗体(homogenous pattern), 抗SSA抗体, 抗SSB抗体いずれも陽性, ローズベンガル試験, シルマー試験も陽性を示した。小唾液腺生検においても, 導管周囲に細胞浸潤が見られた。また, GOT, LDH, アルドラーゼの上昇, 尿中クレアチニン, ミオグロビンの排出, 筋生検における筋線維の萎縮, 炎症細胞浸潤なども認められた。以上の所見から, overlap症候群(RA, SjS, PM)と診断した。SjSは皮疹を主訴として, 皮膚科を受診することも多いと考えられる。とくにRA患者に環状紅斑, 紫斑などの皮疹を伴った場合, SjSに関する精査はきわめて重要と考えられる。

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© 1992 日本皮膚科学会西部支部
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