西日本皮膚科
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症例
慢性関節リウマチに併発した下腿潰瘍の4症例
立山 直多田 茂宮城 恒雄井上 勝平川名 修徳
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1992 年 54 巻 2 号 p. 236-242

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抄録

慢性関節リウマチ(RA)に併発した下腿潰瘍の4例の病態と治療について報告した。RA患者に併発する下腿潰瘍の頻度は増加の傾向にあり, その発症因子も多要因が関与している。自験4症例については, 症例1は末梢性血管炎型, 症例2は悪性関節リウマチ(MRA)の全身性動脈炎型, 症例3は静脈瘤性症候群, 症例4はコルチコステロイドによる皮膚萎縮(コーチゾン·スキン)が著明で易出血性, 易外傷性がそれぞれ主因と推定された。その治療には成因を的確に把握し, 病態に応じた適切な治療が必須である。末梢性血管炎型MRAでは植皮に際してコルチコステロイドの適量処方, 全身性動脈炎型MRAではICU的治療の最優先, 静脈瘤性潰瘍では切除範囲の術前検討, コーチゾン·スキンによる潰瘍では植皮後の日常生活指導の重要性を自省した。

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© 1992 日本皮膚科学会西部支部
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