西日本皮膚科
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症例
Kaposi肉腫
久保田 由美子今山 修平三原 公彦安元 慎一郎村上 義之堀 嘉昭宇座 達也
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1992 年 54 巻 3 号 p. 429-433

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抄録

症例は84歳男子。沖縄県宮古島在住。喘息発作に対するコルチコステロイド剤の大量長期投与による免疫不全を背景にして発症したと考えられるKaposi肉腫の1例を経験した。暗紫褐色の病変が左足背に初発し, 漸次上行性に拡大して下腿にも病変をつくるとともに左上肢にも浸潤局面と多発性結節を形成し, 臨床·組織学的にKaposi肉腫の典型例と考えられた。喘息発作に対するコルチコステロイド剤投与継続中は病変の拡大をみたが, 一方で下腿の結節性病変の退縮が認められた。免疫組織学的検討により腫瘍を構成する紡錘形細胞の多くにXIIIa因子を表現した組織球とみなされる細胞の混在が認められた。以上の臨床経過と組織学的所見は本腫瘍の非腫瘍性側面を示すものと考えられた。

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© 1992 日本皮膚科学会西部支部
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