西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
治療
塩酸アゼラスチン(アゼプチン®)のそう痒性皮膚疾患に対する臨床効果
岡山地区アゼプチン臨床研究班
著者情報
ジャーナル 認証あり

1993 年 55 巻 2 号 p. 342-347

詳細
抄録

そう痒性皮膚疾患(アトピー性皮膚炎, その他の湿疹·皮膚炎, 痒疹, 蕁麻疹, 皮膚そう痒症)353例(男子181例, 女子172例, 平均年齢46.0歳)を対象として塩酸アゼラスチン(アゼプチン®)の臨床効果, 安全性, 有用性について検討した。その有用度において, ‹きわめて有用›と‹有用›を合わせると, アトピー性皮膚炎では69.5%, その他の湿疹·皮膚炎では86.9%, 痒疹では73.0%, 蕁麻疹では83.8%, 皮膚そう痒症では74.1%であった。各症状に対してはとくにそう痒に有効であった。副作用は14例(4.0%)にみられたが, ほとんどが眠気で, 重篤な副作用は認められなかった。以上の結果から, 本剤はそう痒性皮膚疾患の治療において有用性の高い薬剤と考えられる。

著者関連情報
© 1993 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top