西日本皮膚科
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症例
Erythrokeratodermia Variabilis
伊与田 修山元 修中山 管一郎末永 義則旭 正一
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1993 年 55 巻 4 号 p. 698-702

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抄録

Erythrokeratodermia variabilisの1例を報告した。症例は13歳男子, 生後3ヵ月より全身に, 数日の経過で消退する不整形紅斑の出現を繰り返していた。しだいに一部の紅斑は消退しなくなり, 角化局面へと変化してきた。病理組織所見では, 著明な角質肥厚と顆粒層·有棘層の肥厚が認められた。電顕所見では, Odland小体が著明に増加し, 有棘層上層にすでに出現していた。ケラトヒアリン顆粒は顆粒層で不規則に沈着していた。電顕像でトノフィラメントやケラチンパターンはほぼ正常であった。本症は特徴的な臨床像をとるまれな疾患で, その本態についてはまだ不明であるが, 世界的にはヨーロッパを中心に多数の報告がある。本邦においては, 本例が29例目に相当する。

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© 1993 日本皮膚科学会西部支部
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