1993 年 55 巻 5 号 p. 991-994
20例の帯状疱疹に対して点滴静注用アラセナ-A®を使用し, その臨床効果とともに蛍光抗体法によるウイルス抗原の消長と水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)に対する抗体価の推移を検討した。アラセナ-A®の点滴静注によって20例中極めて有用14例, 有用3例, やや有用3例の結果を得, 有用以上の有用率は85%であった。副作用として1例に嘔気がみられた。ウイルス抗原の検討ではアラセナ-Aの点滴静注開始後6日目以降に陰性化する傾向がみられた。VZVに対する抗体価を測定し得た6例中5例において治療前後における有意の抗体価の変動がみられた。