西日本皮膚科
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治療
そう痒性皮膚疾患に対する塩酸アゼラスチン(アゼプチン®)の臨床評価
山梨県アゼプチン研究班
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1993 年 55 巻 6 号 p. 1145-1153

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抄録

山梨県内診療施設におけるそう痒性皮膚疾患に対する塩酸アゼラスチン(アゼプチン®)の有効性, 安全性, 有用性を検討した。
1. 総回収症例は306例であったが, 安全度については296例を, 改善度と有用度については262例を解析対象症例とした。
2. 最終全般改善度は, 蕁麻疹が88.2%, 湿疹·皮膚炎が93.0%, 皮膚そう痒症が70.4%, 痒疹が66.7%で, 全体では88.5%であった。
3. 男女間, 各年齢群間に改善度の差はほとんど認められなかったが, 重症ほど改善度は低下した。罹病期間による改善度に一定の傾向は認められなく, ステロイド外用剤のランクによる改善度ではstrongの群とmediumの群の間にほとんど差はなかった。
4. 蕁麻疹, 湿疹·皮膚炎での投与期間による改善度では, 両者とも投与開始から1週間までの改善度が高く, 投与期間が長くなるに伴ってさらに改善した。
5. 副作用は4例(1.4%)に認められ, いずれも眠気であった。
6. 最終全般改善度, 副作用などを総合的に判定した有用度は, 蕁麻疹が86.8%, 湿疹·皮膚炎が91.8%, 皮膚そう痒症が70.4%, 痒疹が66.7%で, 全体では87.4%であった。
以上より, アゼプチン®は, そう痒性皮膚疾患に対して高い有効性と安全性が認められ, 皮膚科領域でも有用な薬剤のひとつであると考えられた。

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© 1993 日本皮膚科学会西部支部
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