西日本皮膚科
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治療
皮膚潰瘍に対するカーボパッド®の臨床的検討
石川 博康今泉 孝橋本 功菊池 朋子
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1994 年 56 巻 2 号 p. 335-340

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抄録

皮膚潰瘍11例に対して新しく開発された創傷被覆材カーボパッド®を使用し, その臨床効果を検討した。投与対象は難治性の潰瘍11例であり, 病変部消毒後にカーポパッド®の密封貼付を7日∼28日間行った。成績は, 11例中10例(90.9%)に有効性が認められた。とくに高齢者における褥瘡に対しては, 10例中10例(100%)と高い有効率を認めた。難治性糖尿病性潰瘍症例に二次感染を併発したほかは, 接触刺激などの副作用は1例もみられなかった。以上から, カーボパッド®は難治性皮膚潰瘍, とくに褥瘡に対しては試みて良い創傷被覆材と考えられた。

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© 1994 日本皮膚科学会西部支部
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