西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
治療
慢性蕁麻疹に対する塩酸アゼラスチン(アゼプチン®)の臨床効果の検討
名古屋大学アゼプチン研究班
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 56 巻 4 号 p. 789-793

詳細
抄録

慢性蕁麻疹の患者407例を対象として, 塩酸アゼラスチン(アゼプチン®)の臨床効果を検討した。症状別臨床効果では, 紅斑, 膨疹, そう痒ともアゼプチン®投与1週間後でかなりの改善が認められた。最終全般改善度は, 改善以上が87%と高い改善率を示した。また抗ヒスタミン剤やステロイド剤とアゼプチン®を併用した群も, 高い改善率を示した。副作用は6.1%に認められ, その大部分が眠気であった。以上より本剤は慢性蕁麻疹に非常に有効であり, 従来の抗ヒスタミン剤やステロイド剤で効果不十分な症例にも, その併用により十分な効果が期待できる事がわかった。

著者関連情報
© 1994 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top