西日本皮膚科
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治療
XSC-29製剤の紫外線照射による色素沈着に対する予防効果に関する臨床評価成績
上出 良一荒瀬 誠治滝脇 弘嗣渡辺 晋一渡辺 靖景山 茂
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1995 年 57 巻 1 号 p. 136-142

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抄録

日焼けによる「しみ·そばかす」の予防剤(XSC-29: エラグ酸0.5%を含有するクリーム製剤)の紫外線照射により形成される色素沈着に対する予防効果を評価するため, 対照薬剤としてXSC-29からエラグ酸だけを除いたクリーム製剤を用いて, 70名を対象に6週間の臨床試験を実施した。本試験はXSC-29および対照薬剤の両薬剤を各被験者が左右の腕に塗布する二重盲検群間比較法により評価した。その結果, 皮膚所見(上腕内側部に形成された色素沈着の程度)をもとにした改善度の比較において, XSC-29使用側は対照薬剤使用側に比べ高い改善を示した。またXSC-29, 対照薬剤の塗布による副作用は全試験期間中1例にも認められなかった。更に試験終了後, 改善度ならびに副作用の両面から有用度(XSC-29と対照薬剤の優劣比較)を求めたところ, 70例中60例(86%)においてXSC-29が「やや有用である」以上の有用性を示した。その内訳は, XSC-29が対照薬剤に比べ「極めて有用である」が5例, 「有用である」が46例, 「やや有用である」が9例となり, 統計的にXSC-29が高い有用性を有することが確認された(p<0.0001)。以上の成績により, XSC-29は紫外線照射による色素沈着に対して予防効果を有し, かつ安全性の高い製剤であると考えられた。またXSC-29が対照薬剤に比べ高い有用性を示したことにより, 主剤であるエラグ酸は日焼けによる「しみ·そばかす」の予防剤として有用度の高い薬剤であると考える。

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© 1995 日本皮膚科学会西部支部
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