西日本皮膚科
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治療
乾燥性皮膚疾患に対する市販のヒルドイド®軟膏およびビタミンA油軟膏を用いたオープン·トライアルによる左右比較臨床試験成績
加賀美 潔松崎 ひろみ梶本 喜忠
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1995 年 57 巻 2 号 p. 311-314

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抄録

1993年2月から9月までの8ヵ月間に京都第一赤十字病院皮膚科外来を受診したアトピー性皮膚炎10例, 皮脂欠乏性皮膚炎20例, 計30例(脱落例4例を除いた)の患者を対象に, ヒルドイド®(1g中ヘパリン類似物質3mgを含有するクリーム状軟膏)とザーネ®軟膏(1g中ビタミンA5000単位を含有する軟膏)を, 各々, 右と左の半身に厳密に塗り分けて両者の効果を比較した。期間は4週間で調査項目は乾燥, 鱗屑, そう痒, 紅斑, 表皮剥離と副作用である。評価判定は1週毎に行い, 皮膚症状を著明改善, 改善, やや改善, 不変, 悪化, 判定不能の6段階で左右別々に判定した。対象症例の背景はアトピー性皮膚炎では10∼30歳代男女各5名, 皮脂欠乏性皮膚炎では65歳以上13名, 65歳未満7名, 男9名, 女11名であった。全般改善度および有用性は, アトピー性皮膚炎では左右に有意差はなく, 皮脂欠乏性皮膚炎ではヒルドイド®に有意の優性が認められた。左右の優劣比較では優性はアトピー性皮膚炎においては有意差はなく, 皮脂欠乏性皮膚炎と全症例では右側のヒルドイド®に有意差が認められた。全症例の症状別改善度では, そう痒感の改善はヒルドイド®に優性が有意に認められたが, その他の症状では有意差は認められなかった。

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© 1995 日本皮膚科学会西部支部
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