西日本皮膚科
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治療
ケトコナゾールクリームの脂漏性皮膚炎に対する臨床的および真菌学的効果の検討
加藤 卓朗角田 明子丸山 隆児西岡 清
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ジャーナル 認証あり

1995 年 57 巻 2 号 p. 382-388

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抄録

外用抗真菌剤であるケトコナゾール(KCZ)クリームを脂漏性皮膚炎患者29例に使用し, その臨床的および真菌学的効果を検討した。29例中4例はすべての評価より除外され, 1例は安全性, 有用性の評価のみ採用となり, また1例は安全性評価のみ採用となった。従って有効性評価対象例は23例, 有用性評価対象例は24例, 安全性評価対象例は25例となった。最終全般改善度は治癒10例(43.5%), 著明改善7例(累積: 73.9%), 改善2例(累積: 82.6%)であった。真菌学的効果(培養)については消失16例(69.6%), 減少7例(累積: 100%)と優れた成績が得られた。また, 副作用は3例に認められたが, いずれも既知の軽度な皮膚症状であった。本症の病因には諸説あり明確ではないが, 欧米においてはPityrosporumによる感染説が注目されており, 感染説を裏付ける報告も数多くある。本症の一般的な治療薬である外用ステロイド剤は副作用の点で問題を有していることからも, 本剤は脂漏性皮膚炎に対する新たな治療法として充分評価できると結論した。

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© 1995 日本皮膚科学会西部支部
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