西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
Giant Dermatofibromaと考えられた1例
 
赤木 竜也小池 俊一舟木 幹雄山田 義貴出来尾 哲地土井 襄璽東儀 君子
著者情報
ジャーナル 認証あり

1995 年 57 巻 4 号 p. 750-753

詳細
抄録

44歳の男性。7∼8年前に左下腿外側に小豆大の小結節が生じているのに気付いたが放置していた。1年前より徐々に増大し, 21×22×5mm大のポリープ状腫瘤となった。全摘後の病理組織学的検査では腫瘤の上3/4は幼弱な線維芽細胞と膠原線維とからなり, storiform patternを形成していた。下1/4には細胞成分は少数しかなく, ヒアリン化して硬化し索状に配列した膠原線維がみられた。これらの臨床的および病理組織学的特徴により自験例はRequenaら1)の記載したgiant dermatofibromaであり腫瘍下部で皮膚硬化性線維腫となったため, このような臨床的特徴を生じたものと考えられた。

著者関連情報
© 1995 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top