西日本皮膚科
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症例
Nodular Fasciitis
—免疫組織化学的, 電子顕微鏡的検討—
北村 尚久田中 克己津田 眞五長治 順子笹井 陽一郎
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1995 年 57 巻 4 号 p. 754-758

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抄録

60歳の女性の左大腿部に生じたnodular fasciitisを報告した。病変は30×30mmの弾性硬, 表面常色の圧痛を伴う皮下結節で, 病理組織学的に皮下脂肪織深部に主に紡錘形の線維芽細胞様細胞で構成される細胞増殖巣として観察された。病変の辺縁部では粘液腫様の間質中に線維芽細胞様細胞がみられ, 毛細血管の増生や多数の赤血球, 多核巨細胞などもみられた。電顕的に病巣構成細胞には明瞭な核小体を有する不規則な核と, 細胞質に発達した粗面小胞体とアクチンフィラメント様構造を示す豊富な細線維を認めた。Dense patchや基底膜様構造もみられ, myofibroblastと思われた。また免疫組織化学的に抗ヒト筋線維アクチンモノクローナル抗体(HHF-35)で陽性所見がみられた。以上のことから病巣にみられた線維芽細胞様細胞は間質内の血管平滑筋などの間葉系細胞に由来する可能性が示唆された。

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© 1995 日本皮膚科学会西部支部
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