西日本皮膚科
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統計
山口労災病院における帯状疱疹入院患者の臨床統計的観察
—ペインクリニックの有用性について—
浜中 すみ子氏原 真弓村川 敏介
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1995 年 57 巻 4 号 p. 807-812

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抄録

1989年4月から1993年12月までの約5年間に山口労災病院皮膚科で入院加療された帯状疱疹患者211例について統計的観察を行った。男85例に対し女126例で女性に多く夏から秋にかけて多かった。年齢では60歳代に多く30歳代に少なかった。発症部位は躯幹, 頭部·顔面, 腰部·下肢, 胸部·上肢, 頚部·肩の順に多かった。汎発化は50例(23.7%)と高頻度にみられた。2例が死亡し, 6例に髄膜炎, 6例にRamsey-Hunt症候群, 18例に眼病変, 4例に筋力低下が合併した。アシクロビルの点滴投与, 外用療法を原則とし疼痛の強い116例に対しては, さらに神経ブロックを併用した。6ヵ月間の経過観察の結果, 神経ブロック併用は帯状疱疹後神経痛の軽減に有効であると考えた。

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© 1995 日本皮膚科学会西部支部
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