西日本皮膚科
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治療
小児アトピー性皮膚炎に対するTBX錠の臨床的検討
山本 昇壯高路 修堀内 賢二岡原 佳代坪井 賢朗西山 成寿森田 健司矢野 貴彦岡野 伸二秀 道広森 保浜中 和子広畑 晶子中村 浩二奥本 勇二河本 博明
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1995 年 57 巻 4 号 p. 856-862

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抄録

5歳以上11歳未満の小児アトピー性皮膚炎患児を対象として, TBXを1回5mg, 1日2回(10mg/日), 6週間の経口投与を行い, その有効性, 安全性および有用性を検討した。1. 総症例数34例のうち, 概括安全度については34例, 最終全般改善度および有用度については33例を採用した。2. 週別全般改善度において, 「改善」以上の改善率は2週後44.1%, 4週後53.1%, 6週後65.6%であり, 経時的な改善率の上昇がみられた。3. 最終全般改善度については, 「改善」以上63.6%であった。4. 本剤に起因すると考えられる副作用および臨床検査値異常は認められなかった。5. 有用度については, 「有用」以上63.6%であった。以上のことより, TBXは小児アトピー性皮膚炎に対して有用であり, かつ安全性の高い薬剤であると考えられた。

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© 1995 日本皮膚科学会西部支部
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