西日本皮膚科
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症例
薬剤刺激によってIFN-γ産生がみられたチオラ®による薬疹
古賀 哲也幡本 明利清水 昭彦利谷 昭治
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ジャーナル 認証あり

1996 年 58 巻 1 号 p. 13-15

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抄録

51歳の男性に生じたチオラ®内服後の薬疹について以下の検討を行った。同薬剤によるパッチテスト, リンパ球幼若化試験はいずれも陽性であった。組織学的には表皮基底層の液状変性が部分的にみとめられ, 真皮上層には血管周囲性のリンパ球や好酸球の浸潤とともにメラノファージがみられた。患者末梢血単核球を同薬剤と共に72時間培養した培養上清中には, IFN-γ活性がみとめられた。以上より本症例では患者末梢血に存在する薬剤特異的T細胞から産生されたIFN-γが皮膚病変の発現に関与している可能性が示唆された。

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© 1996 日本皮膚科学会西部支部
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