西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
好酸球性膿疱性毛嚢炎の1例と当科22例のまとめ
新山 史朗坪井 廣美橋本 明彦浅井 俊弥勝岡 憲生
著者情報
ジャーナル 認証あり

1996 年 58 巻 2 号 p. 207-211

詳細
抄録

30歳の男性。掌蹠に紅斑が初発し病初期は異汗性湿疹, その後膿疱が新生したことより掌蹠膿疱症と診断されていたが, 体幹に皮疹が拡大した時期の病理組織学的所見より好酸球性膿疱性毛嚢炎の診断にいたった症例を経験した。インドメサシン, 塩酸ミノサイクリン内服にて膿疱は消失し紅斑も軽快した。また, これまで当科で経験した好酸球性膿疱性毛嚢炎の22例について集計した。最近経験した1症例についてweak androgenを測定したところ高値を示した。治療経過においてインドメサシン内服が最も有効で, 大部分の症例で内服開始後数日で皮疹は改善した。しかし減量, 中止の過程で殆どの症例が再燃し, 数ヵ月から数年症状が持続している。

著者関連情報
© 1996 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top