59 巻 (1997) 1 号 p. 71-78
そう痒を有する皮膚疾患において微量元素を始めとする生体内金属がどのような変動をしているのか検索すべく「湿疹·皮膚炎群」, 「蕁麻疹群」および「皮膚そう痒症群」患者の血中および尿中の金属濃度を測定し, 疾患群やそう痒との相関性を検討した。また多面的な検討を行うべく, 治療前の一時点における生体内金属濃度および薬剤治療による生体内金属濃度の経時的変化を検討した。その結果, いくつかの生体内金属の変動を捉えることができた。また, その変動は各疾患群において著しく異なり, 疾患群の特徴づけとなる可能性を明らかにした。特に「皮膚そう痒症群」における血清中Cu上昇ならびにCu/Zn比の上昇はそう痒との関連で注目されそう痒のメカニズムへの関与が示唆された。